統一教会と地方選挙




2022.12.30





　　安倍が銃撃されて死亡し、それからというもののそれまでふたをされて表に出てくることがなかった統一教会の悪行が一気に火を噴いたかのように次から次へと出てきて、様々な非常識としか言いようのないような事例が報道され続けている。そそうしたさなかに茨城県議会選挙が行われたのだが、自民党は地方の方が統一教会の影響が酷いということも報道されていたことから、いったいどうなるかと思って注視していた。結果は、統一教会の報道など茨城県には全く関係ないよ、とでも言いたげに、自民党の圧勝という結果に終わった。
　ＮＨＫの報道によると、前回と多少の人の入れ替えはあったようだが実質的な自民党の数は変わらないという結果に終わったのだそうな。
　ま、茨城県というのは関東地方のど田舎なので、何があろうとも自民党という田舎特有の保守的と言えば聞こえは良いが、考える頭がない人々が圧倒的多数なので、これまで行ってきたことを踏襲する以外に方法がないということなのだろう。選挙前からこれまでの投票行動から考えても、自分の頭で考えて行動するといった思考とは無縁な人が殆どなので大きな変化は期待できないが、それでもあれだけ統一教会の悪行が報道され続けたのだから､いくら考える頭がない者揃いだとしても、多少は報道の影響が出るのではないかと思っていた。所が、茨城県というど田舎の住民にとっては、例え自民党によって日本が韓国の属国になろうとも選挙になれば自民党なのだろう。
　しかしながら、統一教会は、宗教と政治は一体だと公言しているわけで、その統一教会の意のままに動く政治屋が自民党には多数いると言われているのだが、こうしたことの意味を理解する頭がない者が殆どだ、と選挙行動ではっきりと示してくれたとしか考えようが無い選挙結果となってしまった。

　統一教会によって大きな被害を受けたと言うことからマスコミに出て統一教会を口汚く罵っている人もいるが、この人たちにしても実際に家族が統一教会の信者になったことで、莫大な金銭的な被害を被るという事態に遭ったからこそなのであって、被害に遭わない限り日本人の地方に住んでいる多くの人々というのは選挙になれば自民党としか書けないのではないかと思わされた。
　数ヶ月前に、自民党の議員どもと統一教会とのつながりの多さが批判されていたときに、二階元幹事長が「自民党は盤石だ！」とマスコミに囲まれながら叫ぶように言っていたが、日本人の圧倒的多数は馬鹿で何も考える頭が無いので、自民党にいかなる逆風が吹き、批判がなされようとも選挙になれば必ず地方の有権者は自民党の候補の名前か自民党と書くに決まっている、という絶対的な自信があるからこそあのような発言をしたのだろう。そして、茨城県議会選挙では二階の言うとおりのことが起きたのだった。
　当然のことながら、こうした選挙結果は茨城県に限ったことではない。来年は、統一地方選挙があるのだが、地方では茨城県議会選挙と全く同じ現象が見られることだろう。
　日本は民主主義の国だと言うことなのだが、政権が滅多なことでは変わらない。政権政党が他国に操られるような事態になっても殆どの国民は気にもとめない。平和と言えば平和なのかも知れないが、こんな国がはたして民主主義国家と言えるのだろうか？
　とにかく、愚か者というのは、野党の振る舞いに対しては異常なまでに厳格で厳しい対応をするのだが、もう、民主党政権から10年もたっているのに、自民党支持者の人は当時の民主党の対応をあげつらって、だから野党はだめなんだと言い続けている。ところが、自民党が統一教会の守り神になって韓国に膨大なお金が流れ続けていることに間接的に手を貸していたというとんでもない事実が出てきても殆どの人は選挙で自民党の候補者の名前を書くのだ。安倍が自分のために公金を使おうが、統一教会のために尽力をしていたことが発覚しても、自民党の他の議員がどんな破廉恥なことをしても全く意に介さない。地方の有権者は、野党の政治家がちょこっとでも悪いことを言ったり、したりすると10年たっても20年たってもそのことをあげつらい、だから野党はだめなんだというのだが、自民党の政治屋がいくら酷いことをしたり、言ったりしてもすぐに忘れるという奇妙な特技を持っているようなのだ。
　ある地方の自民党議員が統一教会のことに対しては、特に悪いとも思っていないし、彼らが応援してくれるというのを断る理由もないとテレビカメラに向かって堂々と統一教会を擁護する自説を述べていたといったことがあった。
　これに対してテレビに出演していたコメンティーターの人たちは、この主張を選挙の時にまで持ち続けていたら良い。選挙でどうなるかだ、などと有権者の良識に期待するというようなことを述べていたのだが、地方の有権者に良識が備わっているなどと思っているのが甘いとしか言いようがない。茨城県議会選挙の結果を知らないのか？と言いたくなるのだが、地方に住んでいる圧倒的多数のあんぽんたんに良識を期待したところで無駄に決まっているのだし、これがこの国の悲しい現実なのだ。

　統一教会と言う似非宗教では、ひたすらお金お金と言われ、わけのわからない奇妙な理屈を付けてお金を教会に持ってくることを執拗に要求され続けるのだが、こうしたことに疑問を抱かない頭。いかにマインドコントロールをされていたにしても、おかしいと思わない頭には驚くしかないのだが、一方で、いかなることがあろうとも選挙には自民党というのも、ある意味統一教会の信者と同じ思考の持ち主なのではないかと思われる。
　








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