廃プラスチックの再利用を35年までに100%




2021.2.23.


 政府は材料や資源など素材産業の国際競争力を高める戦略をつくり、使用済みプラスチックの再利用を現状の80%程度から2035年までに100%へ引き上げる目標を掲げると言うことなのだが、今更という感は拭えない。
 中国での廃プラスチックの再利用目的での輸出が出来なくなったことから、業者の所には廃プラスチックが山積みになっていると言う話しは、何度もテレビなどで見聞きしている。
 日本には遙かな昔からプラスチックを科学的に分解して液化するという技術があったのに、政府は勿論自治体も全くの無視をし続けてきたからだ。
 近年では、フランスなどで廃プラスチックの再利用と言うことが議題に上がった時に、既に日本に技術があるので新たに莫大な資金を投じて研究開発をする必要がないと言うことから、日本の技術が採用されたと言うことがある。
 ヨーロッパでは高く評価されて実際に使われているのに、日本では未だにごく限られた1部の自治体しか採用していない。
 廃プラスチックが増えるのは、ありとあらゆる製品の入れ物として使われているからなのだが、昔、プラスチックの入れ物がなかった時代にはビンが使われ、しかも、そのビンは使い終わると回収されて再利用されていたのだ。
 ビンの場合には割れるという問題があるので、ドイツでは再利用するために特別に加工されたプラスチックの入れ物が使われていると言うことは遙かな昔に聞いたことだ。
 こうした様々なプラスチックを減らすための対応策は、遙かな昔から言われ続けてきたのに、日本政府はこうしたことに全く関心すら持とうとしてこなかった。それが最近になってSDGsと言うことが取りざたされるようになると、突然手のひらを返したように再利用を100%などと言い出し始めた。
 手始めに、買い物の際に普通に貰っていた袋を有料化したが、袋に入っている商品の殆どにプラスチックが使われているわけで、ペラペラのプラスチックの袋を有料化した所でたいした効果が望めるはずもない。袋そのものよりも袋の中に入っている商品の割合の方がプラスチックの使用率は圧倒的に多いのだから。
 まさに、日本政府の得意な小手先の対応の典型だ。
 日本の場合、プラスチックの再利用と言ってもその殆どが燃料として燃やしてしまうわけで、これでは二酸化炭素を増やすだけで、世界的にはとても評価が低いのだ。
 フランスのように、プラスチックを分解して油の状態にすれば用途がいくらでも広がる。燃料として使うことも出来るし、化学原料としても使えるのに、なぜか日本では誰もがやりたがらない。
 花王やライオンでは、自社の製品を回収して溶かして再利用をすると言っているが、そんなに手間暇をかけなくともドイツのように洗浄して再利用すれば良いのに、日本人の潔癖症がこうした余計な手間をかけさせてしまうのだろう。
 また、政府はバイオマスと言うことも積極的に勧めていくと言うことのようなのだが、これも問題がある。
 プラスチックの袋などに今は使わないものを入れて、押し入れに入れておくと言うことをどこの家でもしているとは思うが、以前、フィリピンのスーパーの買い物袋に入れて保管していた物を取りだしたところ、袋がいつのまにか分解されて粉々になっていて、粉々になって散らばってしまった袋を片付けるのに苦労をしたと言うことがある。
 しばらく見ない間に押し入れに入れておいた物が、みんな自然にボロボロに粉砕されたようになっていたら、かなりショックなのではないだろうか。
 そのうちに、昔の長期保存が可能だった頃のプラスチックの袋や入れ物がほしいと言うことになりはしないかと懸念をしている。









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